とりあえずコピペして後で見られるようにしてみる。
個別注釈は今度。
*** 新クリーチャー・タイプ:エルドラージ ***
「エルドラージ覚醒」という名前にあるとおり、このセットには沢山のエルドラージ・カードが存在する。エルドラージは新しいクリーチャー・タイプで、それ自身に特別なルールがあるわけではない。しかし、エルドラージ・カードには多くの興味深い能力やゲーム上の特性がある。
*** 新キーワード能力:滅殺 ***
滅殺はエルドラージ・クリーチャーのいくつかが持つ誘発型能力で、攻撃がさらに暴力的になる。
《ウラモグの破壊者》
{8}
クリーチャー ― エルドラージ
8/8
滅殺 2 (このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを2つ生け贄に捧げる。)
ウラモグの破壊者は可能なら毎ターン攻撃する。
滅殺に関する公式ルールは以下の通り。
702.83.滅殺
702.83a 滅殺はクリーチャーが持つ誘発型能力である。「滅殺 N/Annihilator N」 は「このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントをN個生け贄に捧げる。」を意味する。
702.83b 1体のクリーチャーに複数の滅殺がある場合、それらは個別に誘発する。
* この防御プレイヤーとは、滅殺を持つクリーチャーが攻撃しているプレイヤーか、滅殺を持つクリーチャーが攻撃しているプレインズウォーカーのコントローラーである。
* 滅殺能力は、攻撃クリーチャー指定ステップに誘発し解決する。防御プレイヤーは、ブロックを宣言する前に指定された数のパーマネントを選んで生け贄に捧げる。これにより生け贄に捧げられたクリーチャーではブロックできない。
* 滅殺を持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃していて、防御プレイヤーがそのプレインズウォーカーを生け贄に捧げることを選んだ場合、その攻撃クリーチャーは攻撃を続ける。それをブロックすることも可能である。それがブロックされなかったら、それは何にも戦闘ダメージを与えない。
* 双頭巨人戦のゲームでは、滅殺を持つ攻撃クリーチャーのコントローラーが、どちらの防御プレイヤーが能力の影響を受けるか選ぶ。そのプレイヤーのみがパーマネントを生け贄に捧げる。この選択は能力の解決時に行う。プレイヤーが選ばれたら、それに対応するには遅すぎる。
*** 再録カード・タイプ:部族 ***
部族はローウィンやモーニングタイドで登場したカードタイプである。部族はクリーチャーではないがクリーチャー・タイプを持つ。このセットでは、インスタントやソーサリーやエンチャントの一部がエルドラージである。
308. 部族
308.1.各部族カードは他のカード・タイプを持つ。部族カードを唱え解決することは、その他のタイプの呪文を唱え解決するルールに従う。
308.2.部族のサブタイプは常に1単語であり、ダッシュの後に「部族エンチャント ― マーフォーク」のように書かれる。部族サブタイプの一覧はクリーチャーのサブタイプの一覧と同一である。これらのサブタイプは「クリーチャー・タイプ」と呼ばれる 部族には複数のサブタイプがあることもありうる。クリーチャー・タイプのリストは204.3kを参照。
* 部族はパーマネント・タイプではない。ただし、他のタイプによりそのカードがパーマネントになる場合、その部族カードはパーマネントになる。
* 複数のタイプを持つカードがいくつかのサブタイプを持つ場合、各サブタイプは適切なタイプと結び付けられる。
* カードのうち1枚(《ウラモグの種父》)が「エルドラージ・カード」を参照する。これは、エルドラージのクリーチャー・カードとエルドラージの部族カードの両方に適用される。
* カードのうち2枚(《ウギンの目》と《エルドラージの寺院》が「エルドラージ呪文」を参照する。これは、エルドラージのクリーチャー呪文とエルドラージの部族呪文の両方に適用される。
* 《エルドラージの寺院》は、単なる「エルドラージ」も参照している。能力のこの部分は、エルドラージ・パーマネントに適用される。これには、戦場のエルドラージの部族が含まれる。戦場に無いエルドラージ・カードには適用されない。
*** 新カード枠:無色カード ***
エルドラージ・ドローンのクリーチャーは通常の色のカードであるが、多くの(エルドラージ・部族を含む)エルドラージは無色である。これらのカードは透き通った枠で。縁の部分のイラストが見えるようになっている。
《全ては塵》
{7}
部族ソーサリー ― エルドラージ
各プレイヤーは、自分がコントロールするすべての有色のパーマネントを生け贄に捧げる。
* 無色呪文や無色パーマネントは、色つきのものと同様に機能する。違うのは、それを唱えるために特定の色のマナを必要としないことだけである。
* 無色のエルドラージ(クリーチャーや部族)はアーティファクトではない。アーティファクトに適用される呪文や効果はこれらに適用されない。
*** テーマ:「[このクリーチャー]を唱えたとき」能力 ***
エルドラージ・クリーチャーの一部は、それを唱えたときに誘発する能力を持っている。
《コジレックの職工》
{9}
クリーチャー ― エルドラージ
10/9
あなたがコジレックの職工を唱えたとき、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とする。あなたはそれを戦場に戻してもよい。
滅殺 2 (このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを2つ生け贄に捧げる。)
* この能力は、そのクリーチャーが唱えられたら直ちに誘発する。それはスタック上でクリーチャー呪文の上に置かれ、そのクリーチャーが戦場に出る前に解決される。
* このような能力は、クリーチャーからは独立している。そのクリーチャー呪文が打ち消されても、能力は打ち消されない(逆も同様)。
* 誘発能力のための適正な対象が無くても、そのクリーチャー呪文を唱えることができる。
*** テーマ:伝説のエルドラージ ***
エルドラージ・クリーチャーのうち3体は伝説のクリーチャーである。それぞれが「[このクリーチャー]がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。」という能力を持つ。
* この能力は、伝説のエルドラージがあらゆる領域からあなたの墓地に置かれたときに誘発する能力である。戦場からに限られない。
* この能力は戦場を離れることを条件とする能力ではないので、戦場を離れる能力とは挙動が異なる。この能力は墓地で誘発する。
― 伝説のエルドラージが戦場で能力を失っていて、その後に墓地に置かれた場合、能力は墓地で誘発し、あなたの墓地はあなたのライブラリーに加えて切り直される。
― 一方で、伝説のエルドラージが墓地にある段階でこの能力を失った場合(《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer》等)、この能力は誘発しない。
* 伝説のエルドラージが誘発型能力の誘発後で解決前に墓地から取り除かれた場合、それはあなたのライブラリーには加えられない。しかし、残りの墓地は加えられる。墓地がからである場合でも、切り直しは行う。
* 何らかの置換効果により伝説のエルドラージが墓地に置かれる代わりに別の領域に移動した場合、能力はまったく誘発しない。
*** テーマ:エルドラージ・落とし子・トークン
このセットの呪文や能力の多くが、エルドラージ・落とし子・クリーチャー・トークンを戦場に出す。このトークンは、すべて同じ特性を持つ。
《産卵の息》
{1}{R}
インスタント
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。産卵の息はそれに1点のダメージを与える。無色の0/1のエルドラージ・落とし子・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。それは「このクリーチャーを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに{1}を加える。」を持つ。
* エルドラージ・落とし子・トークンを生け贄に捧げてマナ・プールに{1}を加える能力はマナ能力である。誰もそれに対応できない。この能力は、呪文を唱えているとき、能力を起動しているとき、呪文や能力の解決時にマナの支払いを要求されているとき等に起動できる。
* 能力の中には、エルドラージ・落とし子に影響するものがある。もちろん、これらの能力はトークンにも適用される。このような能力は、《霧衣の究極体》や多相を持つクリーチャーにも適用される。これらはクリーチャー・タイプとしてエルドラージと落とし子を持つからである。
* クリーチャー・タイプがエルドラージ・落とし子であるからといって、必ずしも「このクリーチャーを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに{1}を加える。」の能力を持つわけではない。このトークンがその能力を持つのは、それを生み出す効果がその能力を持つことを指定しているからである。例えば、《霧衣の究極体》はこの能力を持たない。エルドラージ・落とし子トークンがこの能力を失った場合、それを生け贄に捧げてマナを出すことはできない。
* インスタントやソーサリーの中には、《産卵の息》のようにエルドラージ・落とし子・トークンを生み出すものもある。その呪文の解決時にすべての対象が不適正になっている場合、呪文全体が打ち消される。エルドラージ・落とし子・トークンは生み出されない。
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*** 新カードレイアウト:Lv系 ***
*** 新キーワード:Lvアップ ***
エルドラージ覚醒には、独自のレイアウトのクリーチャーが存在する。テキスト枠は三段に別れ、それぞれの段の右側にはパワーとタフネスの枠がついている。さらに、一番上の段には「Lvアップ」キーワード能力があり、二段目と三段目には、{Lv N1-N2}や{Lv N3+}と書かれたLvシンボルとテキストが書かれている。
《珊瑚兜の司令官》
{U}{U}
クリーチャー ― マーフォーク・兵士
2/2
Lvアップ {1} ({1}:この上にLvカウンターを1個置く。Lvアップはソーサリーとしてのみ行う。)
{Lv 2-3}
3/3
飛行
{Lv 4+}
4/4
飛行
あなたがコントロールする他のマーフォーク・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
Lvアップに関する公式ルールは以下の通り。
702.84.Lvアップ
702.84a Lvアップは起動型能力である。「Lvアップ [コスト]/Level up [コスト]」は「[コスト]:このパーマネントの上にLvカウンターを1個置く。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。
702.84b Lvアップ能力が印刷されている各カードは、Lvカードと呼ばれる。それは通常とは異なる枠を持ち、自身がキーワード能力である2つのLvシンボルを持っている。710「Lv系カード」を参照。
Lv系の公式ルールは以下の通り。
710. Lv系カード
710.1.各Lv系カードは、横方向に分割された文章欄と3つのパワー/タフネス枠を持つ。Lv系カードの文章欄は、2つのLvシンボルを含んでいる。
710.2.Lvシンボルは、常在型能力を表すキーワード能力である。Lvシンボルには、ある範囲の数字(ここでは「N1-N2」と表す)か、プラスの記号が振られた1つの数字(ここでは「N3+」と表す)を有する。Lvシンボルと同じ横枠の文章欄に書かれている能力は、その常在型能力の一部である。これは、その横枠に印刷されているパワー/タフネス枠(ここでは[P/T]と表す)においても同様である。
710.2a 「{Lv N1-N2} [能力] [P/T]/{LEVEL N1-N2} [能力] [P/T]」とは「このクリーチャーの上に少なくともN1個のLvカウンターが置かれていて、かつN2個以下のLvカウンターが置かれている場合、それは[P/T]であるとともに[能力]を持つ。」を意味する。
710.2b 「{Lv N3+} [能力] [P/T]/{LEVEL N3+} [能力] [P/T]」とは「このクリーチャーの上にN3個以上のLvカウンターが置かれている場合、それは[P/T]であるとともに[能力]を持つ。」を意味する。
710.3.横方向に分割された文章欄は、どのLvシンボルと能力やパワー/タフネスが対応しているかを明確にする以外に、ゲーム上の意味はない。Lv系カードの文章欄自体は1つしかない。
710.4.Lv系カードの各能力のうち、Lvシンボルが前に無い部分の能力は、通常通り扱う。特に、各Lv系パーマネントは常にLvアップ能力(702.84参照)を持つ。これは、そのパーマネントにLvカウンターがいくつ乗っていても起動できる。
710.5.Lv系クリーチャーの上のLvカウンターの数がN1({Lv N1-N2}シンボルに書かれている最初の数)未満である場合、そのパワーとタフネスは最も上のパワー/タフネス枠で規定される。
710.6.戦場以外の各領域では、Lv系カードは最も上のパワー/タフネス枠で規定されるパワーとタフネスを持つ。
言い換えれば、《珊瑚兜の司令官》の文章欄は、以下のようになるということである。
2/2
Lvアップ {1} ({1}:この上にLvカウンターを1個置く。Lvアップはソーサリーとしてのみ行う。)
《珊瑚兜の司令官》の上に少なくとも2個のLvカウンターがあり、かつその上のLvカウンターが3個以下である場合、それは3/3で飛行を持つ。
《珊瑚兜の司令官》の上のLvカウンターが4個以上である場合、それは4/4で飛行と「あなたがコントロールする他のマーフォーク・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」を持つ。
* Lv系が戦場に出たとき、それは一般的には上に0個のLvカウンターが置かれていて、一番上のパワー/タフネス枠に書かれているパワーとタフネスを持つ。
* Lv系が自身に与える能力は、それが持っている他の能力を上書きしない。特に、それはクリーチャーのLvアップ能力を上書きしない。それは常に持っている。
* {Lv N3+}のシンボルが与える能力は{Lv N1-N2}のシンボルによる能力を上書きすることは無いが、クリーチャーの上にN3個のLvカウンターがおかれたら、それは{Lv N1-N2}シンボルによる能力を持つことはない。これは単純に、シンボルが指定する数のLvカウンターが置かれていないという理由によるものである。
* Lv系のパワーやタフネスを特定の値にする効果は、Lvシンボルによる能力も含めて、タイムスタンプ順に適用される。各Lvシンボル能力のタイムスタンプは、そのLv系自身のタイムスタンプに等しい。最近のLvカードがいつ置かれたかには関係が無い。例えば、《珊瑚兜の司令官》が戦場にあり、その後に《畏敬の神格》(「他のクリーチャーは1/1である。」)が戦場に出たとする。《珊瑚兜の司令官》に2個目のLvカウンターが置かれた後は、《畏敬の神格》が跡で適用されるので、それは1/1(3/3ではない)で飛行を持つ。(一方で、《畏敬の神格》が《珊瑚兜の司令官》よりも前に戦場に出ていた場合、《珊瑚兜の司令官》の能力が後から適用されるので、それは3/3になる。)
* 《見栄え損ない》や《栄光の頌歌》といった、Lv系のパワーやタフネスを修整する効果は、その効果の発生時点にかかわらず適用されたままである。これは、クリーチャーのパワーやタフネスを変更するカウンター(+1/+1カウンター等)や、パワーとタフネスを入れ替える効果についても同様である。
* 他のクリーチャーがLv系のコピーになった場合、Lv系の印刷された能力――Lvシンボルで表された能力を含む――はすべてコピーされる。そのLv系の現在の特性や、その上に置かれているLvカウンターはコピーされない。コピーの能力やパワーやタフネスは、そのコピーに置かれているLvカウンターの数で決定される。
* クリーチャーのLvは、その上にいくつのLvカウンターが置かれているかで決定される。そのLvアップ能力が何回起動されたかや解決されたかには関係が無い。何らかの効果によりLv系がLvカウンターを得た場合(《時計回し》等)や、何らかの理由によりLvカウンターを失った場合(《吸血鬼の呪詛術士》等)、それのLvはそれに伴って変わる。
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*** 新キーワード能力:反復 ***
反復は、インスタントやソーサリーを、次のアップキープにタダで2回目を唱える能力である。
《ひずみの一撃》
{U}
ソーサリー
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受けるとともに、このターン、それはブロックされない。
反復 (あなたがこの呪文をあなたの手札から唱えた場合、それの解決に際し、それを追放する。あなたの次のアップキープの開始時に、あなたはこのカードを追放領域からマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。)
反復に関する公式ルールは以下の通り。
702.85.反復
702.85a 反復は、ある種のインスタントやソーサリーがスタックにある間に働く。これはその呪文がスタック上にある間に働く常在型能力であり、遅延誘発型能力を作成しえる。「反復/Rebound」は「この呪文が手札から唱えられた場合、解決時にそれをあなたの墓地に置く代わりに、それを追放し、あなたの次のアップキープの開始時に、あなたはこのカードを追放領域からそれのマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。」を意味する。
702.85b 反復の結果としてカードをマナ・コストを支払わずに唱えることは、601.2bや601.2e-gの代替コストの支払いに関するルールに従う。
702.85c 1つの呪文に複数の反復能力があっても意味はない。
* あなたが手札からプレイした反復を持つ呪文が何らかの理由で打ち消された場合(《取り消し》等の呪文や、対象が不適正になった等)、その呪文は解決されず、反復は効果が無い。その呪文は単にあなたの墓地に置かれる。それを次のターンに再び唱えることは無い。
* 反復を持つ呪文を手札以外のいずれかの領域から唱えた場合(《過去の罪》により墓地から唱えた、続唱によりライブラリーから唱えた、《センの三つ子》により相手の手札から唱えた等)、反復は効果が無い。反復を持つ呪文をあなたの手札から唱えた場合、それのマナ・コストを支払ったかどうかに関係なく、その反復は機能する(《大渦の大天使》により手札から唱えた等)。
* なんらかの置換効果により、手札から唱えた反復を持つ呪文があなたの墓地以外の領域に置かれる場合(《虚空の力線》の効果等)、あなたは呪文の解決時に、反復の効果を適用するか、他の効果をその呪文の適用するかを選べる。
* 呪文のコピーが持つ反復は効果が無い。それは手札から唱えられていないからである。
* 反復を持つ呪文をあなたの手札から唱えて解決する場合、それはあなたの墓地には置かれない。それはスタックから直接追放される。カードが墓地に置かれたかどうかをチェックする効果は何もしない。
* あなたのアップキープの開始時に、反復により生み出された遅延誘発型能力が誘発する。あなたはその順番を選んでよい。これによりカードを唱える場合、それは遅延誘発型能力の解決の一部として唱えられる。カードタイプによるタイミング制限(ソーサリーであること)は無視される。それ以外の制限は無視されない(《法の定め》等)。
* これによりカードを追放領域からプレイすることができない場合(適正な対象が無い等)、あるいはそれをプレイしないことを選んだ場合、遅延誘発型能力の解決時には何も起こらない。そのカードは残りのゲームの間追放領域に残り、あなたがそのカードを唱える機会を再び得ることは無い。これは能力が打ち消された場合も同様である(おそらくは《もみ消し》等)。
* これにより追放領域からカードを唱えた場合、それは解決時や打ち消された場合に墓地に置かれる。それが追放領域に戻ることは無い。
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*** 新キーワード能力:族霊鎧 ***
族霊鎧は一部のオーラが持つ能力で、それがエンチャントされているパーマネントが破壊されることを防ぐことができる。
《猪の陰影》
{2}{G}
エンチャント ― オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは+3/+3の修整を受ける。
族霊鎧 (エンチャントされているクリーチャーが破壊される場合、代わりにそれからすべてのダメージを取り除いてこのオーラを破壊する。)
族霊鎧に関する公式ルールは以下の通り。
702.86.族霊鎧
702.86a 族霊鎧は、一部のオーラが持つ常在型能力である。「族霊鎧/Totem Armor」は「エンチャントされているパーマネントが破壊される場合、代わりにそれが負っているすべてのダメージを取り除いてこのオーラを破壊する。」を意味する。
702.86b 一つのオーラに複数の族霊鎧があっても効果は変わらない。
* 族霊鎧の効果は義務である。エンチャントされているパーマネントが破壊される場合、代わりにあなたはそれからすべてのダメージを取り除いてそのオーラを破壊しなければいけない。
* 族霊鎧の効果は、エンチャントされているパーマネントが破壊される理由を問わず適用される。これには、致死ダメージを受けた、「破壊する」効果を適用された(《破滅の刃》等)等が含まれる。いずれの場合も、代わりにそのパーマネントからすべてのダメージが取り除かれ、そのオーラは破壊される。
* 族霊鎧は、エンチャントされているパーマネントが他の理由で墓地におかれる場合には効果が無い。これには、生け贄に捧げられた、それが伝説のパーマネントで同名の伝説のパーマネントが戦場にある、タフネスが0以下になった等が含まれる。
* あなたがコントロールするいずれかのパーマネントに複数の族霊鎧がエンチャントされていて、そのパーマネントが破壊される場合、代わりにそれらのうちのいずれか1つのオーラが破壊される――ただし、1つだけである。エンチャントされているパーマネントはあなたがコントロールしているので、どれを選ぶかはあなたが決める。
* 族霊鎧を持つオーラが破壊されないクリーチャーにエンチャントされている場合、致死ダメージは破壊する効果は単純に効果が無い。この場合、族霊鎧は何もしない。する必要が無いからである。
* 族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているクリーチャーが、同時に複数の状況起因処理により破壊される場合(致死ダメージを受けていて、なおかつ接死を持つ発生源からのダメージを受けている等)、族霊鎧はそのすべてを置換し、クリーチャーを助ける。
* 呪文や能力(《次元の浄化》等)が族霊鎧を持つオーラとそれにエンチャントされているパーマネントの両方を同時に破壊する場合、族霊鎧の効果はエンチャントされているパーマネントを破壊から救う。代わりに、その呪文や能力はそのオーラを2つの異なる方法で同時に破壊しようとするが、その結果は1回破壊することと同じである。
* 族霊鎧の効果は再生ではない。族霊鎧の効果が適用されても、エンチャントされているパーマネントはタップされず、戦闘から取り除かれることも無い。エンチャントされているパーマネントが再生できない効果(《血の復讐》等)は、族霊鎧の効果が適用されることを防がない。
* 族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているパーマネントをあなたがコントロールしている状態で、そのエンチャントされているパーマネントが再生の盾を得たとする。次にそれが破壊される時点で、あなたは再生効果か族霊鎧効果のどちらを適用するかを選ぶ。もう一方の効果は使われずに残り、そのパーマネントが再び破壊される場合に適用される。
* 族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているパーマネントをあなたがコントロールしている状態で、そのオーラが再生の盾を得たとする。次にエンチャントされているパーマネントが破壊される場合、代わりにオーラが破壊される――しかしそれは再生し、結果として何も破壊されない。同様に、何らかの理由でそのオーラが破壊されない場合、エンチャントされているパーマネントも実質的に破壊されなくなる。
* 呪文や能力が族霊鎧を持つオーラにエンチャントされているパーマネントを「破壊する」場合、代わりにその呪文や能力はそのオーラーを破壊する。(これは《霊体の正義》等のカードに関連してくる。) 族霊鎧はオーラを破壊しない。そうではなく、それは呪文や能力の効果を変更するのである。一方で、呪文や能力により族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているクリーチャーに致死ダメージが与えられる場合、そのオーラを破壊するのは致死ダメージに関するゲームのルールである。その呪文や能力ではない。
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*** テーマ:点数で見たマナ・コスト ***
このセットのカードのいくつかは、カードやパーマネントの点数で見たマナ・コストを参照する。
《有害な前兆》
{4}{B}{B}{B}
エンチャント
あなたの終了ステップの開始時に、あなたはあなたのライブラリーの一番上のカードを公開してもよい。そうした場合、各対戦相手はそれぞれそのカードの点数で見たマナ・コストに等しい点数のライフを失う。
* 戦場に無いカードの点数で見たマナ・コストは、純粋にカードの右上に書かれているマナ・シンボルにより決定される。点数で見たマナ・コストとは、マナ・コストの色を無視したマナの総点数である。例えば、マナ・コストが{3}{U}{U}のカードの点数で見たマナ・コストは5である。
* パーマネントの点数で見たマナ・コストも同様に決定されるが、それが何かをコピーしている場合は別である。その場合、それの点数で見たマナ・コストは、それがコピーしているものの点数で見たマナ・コストである。いずれの場合でも、パーマネントが呪文として唱えられた際の代替コストや追加コスト(キッカー等)は無視する。
* パーマネントのマナ・コストが{X}を含んでいる場合、Xは0とみなす。これは、そのカードが戦場やスタック以外にある場合も同様である。点数で見たマナ・コストを決定する際にXの値が含まれるのは、それがスタック上で呪文である場合のみである。
* カードの右上にマナ・シンボルの無いカードやパーマネント(例えば、土地や他のものをコピーしていないトークン等)の点数で見たマナ・コストは0である。
とりあえず族霊鎧の挙動に注意が必要だってことは判りました。
ゆっくり読んで日曜に備えようかと思います。
個別注釈は今度。
*** 新クリーチャー・タイプ:エルドラージ ***
「エルドラージ覚醒」という名前にあるとおり、このセットには沢山のエルドラージ・カードが存在する。エルドラージは新しいクリーチャー・タイプで、それ自身に特別なルールがあるわけではない。しかし、エルドラージ・カードには多くの興味深い能力やゲーム上の特性がある。
*** 新キーワード能力:滅殺 ***
滅殺はエルドラージ・クリーチャーのいくつかが持つ誘発型能力で、攻撃がさらに暴力的になる。
《ウラモグの破壊者》
{8}
クリーチャー ― エルドラージ
8/8
滅殺 2 (このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを2つ生け贄に捧げる。)
ウラモグの破壊者は可能なら毎ターン攻撃する。
滅殺に関する公式ルールは以下の通り。
702.83.滅殺
702.83a 滅殺はクリーチャーが持つ誘発型能力である。「滅殺 N/Annihilator N」 は「このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントをN個生け贄に捧げる。」を意味する。
702.83b 1体のクリーチャーに複数の滅殺がある場合、それらは個別に誘発する。
* この防御プレイヤーとは、滅殺を持つクリーチャーが攻撃しているプレイヤーか、滅殺を持つクリーチャーが攻撃しているプレインズウォーカーのコントローラーである。
* 滅殺能力は、攻撃クリーチャー指定ステップに誘発し解決する。防御プレイヤーは、ブロックを宣言する前に指定された数のパーマネントを選んで生け贄に捧げる。これにより生け贄に捧げられたクリーチャーではブロックできない。
* 滅殺を持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃していて、防御プレイヤーがそのプレインズウォーカーを生け贄に捧げることを選んだ場合、その攻撃クリーチャーは攻撃を続ける。それをブロックすることも可能である。それがブロックされなかったら、それは何にも戦闘ダメージを与えない。
* 双頭巨人戦のゲームでは、滅殺を持つ攻撃クリーチャーのコントローラーが、どちらの防御プレイヤーが能力の影響を受けるか選ぶ。そのプレイヤーのみがパーマネントを生け贄に捧げる。この選択は能力の解決時に行う。プレイヤーが選ばれたら、それに対応するには遅すぎる。
*** 再録カード・タイプ:部族 ***
部族はローウィンやモーニングタイドで登場したカードタイプである。部族はクリーチャーではないがクリーチャー・タイプを持つ。このセットでは、インスタントやソーサリーやエンチャントの一部がエルドラージである。
308. 部族
308.1.各部族カードは他のカード・タイプを持つ。部族カードを唱え解決することは、その他のタイプの呪文を唱え解決するルールに従う。
308.2.部族のサブタイプは常に1単語であり、ダッシュの後に「部族エンチャント ― マーフォーク」のように書かれる。部族サブタイプの一覧はクリーチャーのサブタイプの一覧と同一である。これらのサブタイプは「クリーチャー・タイプ」と呼ばれる 部族には複数のサブタイプがあることもありうる。クリーチャー・タイプのリストは204.3kを参照。
* 部族はパーマネント・タイプではない。ただし、他のタイプによりそのカードがパーマネントになる場合、その部族カードはパーマネントになる。
* 複数のタイプを持つカードがいくつかのサブタイプを持つ場合、各サブタイプは適切なタイプと結び付けられる。
* カードのうち1枚(《ウラモグの種父》)が「エルドラージ・カード」を参照する。これは、エルドラージのクリーチャー・カードとエルドラージの部族カードの両方に適用される。
* カードのうち2枚(《ウギンの目》と《エルドラージの寺院》が「エルドラージ呪文」を参照する。これは、エルドラージのクリーチャー呪文とエルドラージの部族呪文の両方に適用される。
* 《エルドラージの寺院》は、単なる「エルドラージ」も参照している。能力のこの部分は、エルドラージ・パーマネントに適用される。これには、戦場のエルドラージの部族が含まれる。戦場に無いエルドラージ・カードには適用されない。
*** 新カード枠:無色カード ***
エルドラージ・ドローンのクリーチャーは通常の色のカードであるが、多くの(エルドラージ・部族を含む)エルドラージは無色である。これらのカードは透き通った枠で。縁の部分のイラストが見えるようになっている。
《全ては塵》
{7}
部族ソーサリー ― エルドラージ
各プレイヤーは、自分がコントロールするすべての有色のパーマネントを生け贄に捧げる。
* 無色呪文や無色パーマネントは、色つきのものと同様に機能する。違うのは、それを唱えるために特定の色のマナを必要としないことだけである。
* 無色のエルドラージ(クリーチャーや部族)はアーティファクトではない。アーティファクトに適用される呪文や効果はこれらに適用されない。
*** テーマ:「[このクリーチャー]を唱えたとき」能力 ***
エルドラージ・クリーチャーの一部は、それを唱えたときに誘発する能力を持っている。
《コジレックの職工》
{9}
クリーチャー ― エルドラージ
10/9
あなたがコジレックの職工を唱えたとき、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とする。あなたはそれを戦場に戻してもよい。
滅殺 2 (このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを2つ生け贄に捧げる。)
* この能力は、そのクリーチャーが唱えられたら直ちに誘発する。それはスタック上でクリーチャー呪文の上に置かれ、そのクリーチャーが戦場に出る前に解決される。
* このような能力は、クリーチャーからは独立している。そのクリーチャー呪文が打ち消されても、能力は打ち消されない(逆も同様)。
* 誘発能力のための適正な対象が無くても、そのクリーチャー呪文を唱えることができる。
*** テーマ:伝説のエルドラージ ***
エルドラージ・クリーチャーのうち3体は伝説のクリーチャーである。それぞれが「[このクリーチャー]がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。」という能力を持つ。
* この能力は、伝説のエルドラージがあらゆる領域からあなたの墓地に置かれたときに誘発する能力である。戦場からに限られない。
* この能力は戦場を離れることを条件とする能力ではないので、戦場を離れる能力とは挙動が異なる。この能力は墓地で誘発する。
― 伝説のエルドラージが戦場で能力を失っていて、その後に墓地に置かれた場合、能力は墓地で誘発し、あなたの墓地はあなたのライブラリーに加えて切り直される。
― 一方で、伝説のエルドラージが墓地にある段階でこの能力を失った場合(《イクスリッドの看守/Yixlid Jailer》等)、この能力は誘発しない。
* 伝説のエルドラージが誘発型能力の誘発後で解決前に墓地から取り除かれた場合、それはあなたのライブラリーには加えられない。しかし、残りの墓地は加えられる。墓地がからである場合でも、切り直しは行う。
* 何らかの置換効果により伝説のエルドラージが墓地に置かれる代わりに別の領域に移動した場合、能力はまったく誘発しない。
*** テーマ:エルドラージ・落とし子・トークン
このセットの呪文や能力の多くが、エルドラージ・落とし子・クリーチャー・トークンを戦場に出す。このトークンは、すべて同じ特性を持つ。
《産卵の息》
{1}{R}
インスタント
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。産卵の息はそれに1点のダメージを与える。無色の0/1のエルドラージ・落とし子・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。それは「このクリーチャーを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに{1}を加える。」を持つ。
* エルドラージ・落とし子・トークンを生け贄に捧げてマナ・プールに{1}を加える能力はマナ能力である。誰もそれに対応できない。この能力は、呪文を唱えているとき、能力を起動しているとき、呪文や能力の解決時にマナの支払いを要求されているとき等に起動できる。
* 能力の中には、エルドラージ・落とし子に影響するものがある。もちろん、これらの能力はトークンにも適用される。このような能力は、《霧衣の究極体》や多相を持つクリーチャーにも適用される。これらはクリーチャー・タイプとしてエルドラージと落とし子を持つからである。
* クリーチャー・タイプがエルドラージ・落とし子であるからといって、必ずしも「このクリーチャーを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに{1}を加える。」の能力を持つわけではない。このトークンがその能力を持つのは、それを生み出す効果がその能力を持つことを指定しているからである。例えば、《霧衣の究極体》はこの能力を持たない。エルドラージ・落とし子トークンがこの能力を失った場合、それを生け贄に捧げてマナを出すことはできない。
* インスタントやソーサリーの中には、《産卵の息》のようにエルドラージ・落とし子・トークンを生み出すものもある。その呪文の解決時にすべての対象が不適正になっている場合、呪文全体が打ち消される。エルドラージ・落とし子・トークンは生み出されない。
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*** 新カードレイアウト:Lv系 ***
*** 新キーワード:Lvアップ ***
エルドラージ覚醒には、独自のレイアウトのクリーチャーが存在する。テキスト枠は三段に別れ、それぞれの段の右側にはパワーとタフネスの枠がついている。さらに、一番上の段には「Lvアップ」キーワード能力があり、二段目と三段目には、{Lv N1-N2}や{Lv N3+}と書かれたLvシンボルとテキストが書かれている。
《珊瑚兜の司令官》
{U}{U}
クリーチャー ― マーフォーク・兵士
2/2
Lvアップ {1} ({1}:この上にLvカウンターを1個置く。Lvアップはソーサリーとしてのみ行う。)
{Lv 2-3}
3/3
飛行
{Lv 4+}
4/4
飛行
あなたがコントロールする他のマーフォーク・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
Lvアップに関する公式ルールは以下の通り。
702.84.Lvアップ
702.84a Lvアップは起動型能力である。「Lvアップ [コスト]/Level up [コスト]」は「[コスト]:このパーマネントの上にLvカウンターを1個置く。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。」を意味する。
702.84b Lvアップ能力が印刷されている各カードは、Lvカードと呼ばれる。それは通常とは異なる枠を持ち、自身がキーワード能力である2つのLvシンボルを持っている。710「Lv系カード」を参照。
Lv系の公式ルールは以下の通り。
710. Lv系カード
710.1.各Lv系カードは、横方向に分割された文章欄と3つのパワー/タフネス枠を持つ。Lv系カードの文章欄は、2つのLvシンボルを含んでいる。
710.2.Lvシンボルは、常在型能力を表すキーワード能力である。Lvシンボルには、ある範囲の数字(ここでは「N1-N2」と表す)か、プラスの記号が振られた1つの数字(ここでは「N3+」と表す)を有する。Lvシンボルと同じ横枠の文章欄に書かれている能力は、その常在型能力の一部である。これは、その横枠に印刷されているパワー/タフネス枠(ここでは[P/T]と表す)においても同様である。
710.2a 「{Lv N1-N2} [能力] [P/T]/{LEVEL N1-N2} [能力] [P/T]」とは「このクリーチャーの上に少なくともN1個のLvカウンターが置かれていて、かつN2個以下のLvカウンターが置かれている場合、それは[P/T]であるとともに[能力]を持つ。」を意味する。
710.2b 「{Lv N3+} [能力] [P/T]/{LEVEL N3+} [能力] [P/T]」とは「このクリーチャーの上にN3個以上のLvカウンターが置かれている場合、それは[P/T]であるとともに[能力]を持つ。」を意味する。
710.3.横方向に分割された文章欄は、どのLvシンボルと能力やパワー/タフネスが対応しているかを明確にする以外に、ゲーム上の意味はない。Lv系カードの文章欄自体は1つしかない。
710.4.Lv系カードの各能力のうち、Lvシンボルが前に無い部分の能力は、通常通り扱う。特に、各Lv系パーマネントは常にLvアップ能力(702.84参照)を持つ。これは、そのパーマネントにLvカウンターがいくつ乗っていても起動できる。
710.5.Lv系クリーチャーの上のLvカウンターの数がN1({Lv N1-N2}シンボルに書かれている最初の数)未満である場合、そのパワーとタフネスは最も上のパワー/タフネス枠で規定される。
710.6.戦場以外の各領域では、Lv系カードは最も上のパワー/タフネス枠で規定されるパワーとタフネスを持つ。
言い換えれば、《珊瑚兜の司令官》の文章欄は、以下のようになるということである。
2/2
Lvアップ {1} ({1}:この上にLvカウンターを1個置く。Lvアップはソーサリーとしてのみ行う。)
《珊瑚兜の司令官》の上に少なくとも2個のLvカウンターがあり、かつその上のLvカウンターが3個以下である場合、それは3/3で飛行を持つ。
《珊瑚兜の司令官》の上のLvカウンターが4個以上である場合、それは4/4で飛行と「あなたがコントロールする他のマーフォーク・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」を持つ。
* Lv系が戦場に出たとき、それは一般的には上に0個のLvカウンターが置かれていて、一番上のパワー/タフネス枠に書かれているパワーとタフネスを持つ。
* Lv系が自身に与える能力は、それが持っている他の能力を上書きしない。特に、それはクリーチャーのLvアップ能力を上書きしない。それは常に持っている。
* {Lv N3+}のシンボルが与える能力は{Lv N1-N2}のシンボルによる能力を上書きすることは無いが、クリーチャーの上にN3個のLvカウンターがおかれたら、それは{Lv N1-N2}シンボルによる能力を持つことはない。これは単純に、シンボルが指定する数のLvカウンターが置かれていないという理由によるものである。
* Lv系のパワーやタフネスを特定の値にする効果は、Lvシンボルによる能力も含めて、タイムスタンプ順に適用される。各Lvシンボル能力のタイムスタンプは、そのLv系自身のタイムスタンプに等しい。最近のLvカードがいつ置かれたかには関係が無い。例えば、《珊瑚兜の司令官》が戦場にあり、その後に《畏敬の神格》(「他のクリーチャーは1/1である。」)が戦場に出たとする。《珊瑚兜の司令官》に2個目のLvカウンターが置かれた後は、《畏敬の神格》が跡で適用されるので、それは1/1(3/3ではない)で飛行を持つ。(一方で、《畏敬の神格》が《珊瑚兜の司令官》よりも前に戦場に出ていた場合、《珊瑚兜の司令官》の能力が後から適用されるので、それは3/3になる。)
* 《見栄え損ない》や《栄光の頌歌》といった、Lv系のパワーやタフネスを修整する効果は、その効果の発生時点にかかわらず適用されたままである。これは、クリーチャーのパワーやタフネスを変更するカウンター(+1/+1カウンター等)や、パワーとタフネスを入れ替える効果についても同様である。
* 他のクリーチャーがLv系のコピーになった場合、Lv系の印刷された能力――Lvシンボルで表された能力を含む――はすべてコピーされる。そのLv系の現在の特性や、その上に置かれているLvカウンターはコピーされない。コピーの能力やパワーやタフネスは、そのコピーに置かれているLvカウンターの数で決定される。
* クリーチャーのLvは、その上にいくつのLvカウンターが置かれているかで決定される。そのLvアップ能力が何回起動されたかや解決されたかには関係が無い。何らかの効果によりLv系がLvカウンターを得た場合(《時計回し》等)や、何らかの理由によりLvカウンターを失った場合(《吸血鬼の呪詛術士》等)、それのLvはそれに伴って変わる。
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*** 新キーワード能力:反復 ***
反復は、インスタントやソーサリーを、次のアップキープにタダで2回目を唱える能力である。
《ひずみの一撃》
{U}
ソーサリー
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+1/+0の修整を受けるとともに、このターン、それはブロックされない。
反復 (あなたがこの呪文をあなたの手札から唱えた場合、それの解決に際し、それを追放する。あなたの次のアップキープの開始時に、あなたはこのカードを追放領域からマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。)
反復に関する公式ルールは以下の通り。
702.85.反復
702.85a 反復は、ある種のインスタントやソーサリーがスタックにある間に働く。これはその呪文がスタック上にある間に働く常在型能力であり、遅延誘発型能力を作成しえる。「反復/Rebound」は「この呪文が手札から唱えられた場合、解決時にそれをあなたの墓地に置く代わりに、それを追放し、あなたの次のアップキープの開始時に、あなたはこのカードを追放領域からそれのマナ・コストを支払わずに唱えてもよい。」を意味する。
702.85b 反復の結果としてカードをマナ・コストを支払わずに唱えることは、601.2bや601.2e-gの代替コストの支払いに関するルールに従う。
702.85c 1つの呪文に複数の反復能力があっても意味はない。
* あなたが手札からプレイした反復を持つ呪文が何らかの理由で打ち消された場合(《取り消し》等の呪文や、対象が不適正になった等)、その呪文は解決されず、反復は効果が無い。その呪文は単にあなたの墓地に置かれる。それを次のターンに再び唱えることは無い。
* 反復を持つ呪文を手札以外のいずれかの領域から唱えた場合(《過去の罪》により墓地から唱えた、続唱によりライブラリーから唱えた、《センの三つ子》により相手の手札から唱えた等)、反復は効果が無い。反復を持つ呪文をあなたの手札から唱えた場合、それのマナ・コストを支払ったかどうかに関係なく、その反復は機能する(《大渦の大天使》により手札から唱えた等)。
* なんらかの置換効果により、手札から唱えた反復を持つ呪文があなたの墓地以外の領域に置かれる場合(《虚空の力線》の効果等)、あなたは呪文の解決時に、反復の効果を適用するか、他の効果をその呪文の適用するかを選べる。
* 呪文のコピーが持つ反復は効果が無い。それは手札から唱えられていないからである。
* 反復を持つ呪文をあなたの手札から唱えて解決する場合、それはあなたの墓地には置かれない。それはスタックから直接追放される。カードが墓地に置かれたかどうかをチェックする効果は何もしない。
* あなたのアップキープの開始時に、反復により生み出された遅延誘発型能力が誘発する。あなたはその順番を選んでよい。これによりカードを唱える場合、それは遅延誘発型能力の解決の一部として唱えられる。カードタイプによるタイミング制限(ソーサリーであること)は無視される。それ以外の制限は無視されない(《法の定め》等)。
* これによりカードを追放領域からプレイすることができない場合(適正な対象が無い等)、あるいはそれをプレイしないことを選んだ場合、遅延誘発型能力の解決時には何も起こらない。そのカードは残りのゲームの間追放領域に残り、あなたがそのカードを唱える機会を再び得ることは無い。これは能力が打ち消された場合も同様である(おそらくは《もみ消し》等)。
* これにより追放領域からカードを唱えた場合、それは解決時や打ち消された場合に墓地に置かれる。それが追放領域に戻ることは無い。
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*** 新キーワード能力:族霊鎧 ***
族霊鎧は一部のオーラが持つ能力で、それがエンチャントされているパーマネントが破壊されることを防ぐことができる。
《猪の陰影》
{2}{G}
エンチャント ― オーラ
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは+3/+3の修整を受ける。
族霊鎧 (エンチャントされているクリーチャーが破壊される場合、代わりにそれからすべてのダメージを取り除いてこのオーラを破壊する。)
族霊鎧に関する公式ルールは以下の通り。
702.86.族霊鎧
702.86a 族霊鎧は、一部のオーラが持つ常在型能力である。「族霊鎧/Totem Armor」は「エンチャントされているパーマネントが破壊される場合、代わりにそれが負っているすべてのダメージを取り除いてこのオーラを破壊する。」を意味する。
702.86b 一つのオーラに複数の族霊鎧があっても効果は変わらない。
* 族霊鎧の効果は義務である。エンチャントされているパーマネントが破壊される場合、代わりにあなたはそれからすべてのダメージを取り除いてそのオーラを破壊しなければいけない。
* 族霊鎧の効果は、エンチャントされているパーマネントが破壊される理由を問わず適用される。これには、致死ダメージを受けた、「破壊する」効果を適用された(《破滅の刃》等)等が含まれる。いずれの場合も、代わりにそのパーマネントからすべてのダメージが取り除かれ、そのオーラは破壊される。
* 族霊鎧は、エンチャントされているパーマネントが他の理由で墓地におかれる場合には効果が無い。これには、生け贄に捧げられた、それが伝説のパーマネントで同名の伝説のパーマネントが戦場にある、タフネスが0以下になった等が含まれる。
* あなたがコントロールするいずれかのパーマネントに複数の族霊鎧がエンチャントされていて、そのパーマネントが破壊される場合、代わりにそれらのうちのいずれか1つのオーラが破壊される――ただし、1つだけである。エンチャントされているパーマネントはあなたがコントロールしているので、どれを選ぶかはあなたが決める。
* 族霊鎧を持つオーラが破壊されないクリーチャーにエンチャントされている場合、致死ダメージは破壊する効果は単純に効果が無い。この場合、族霊鎧は何もしない。する必要が無いからである。
* 族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているクリーチャーが、同時に複数の状況起因処理により破壊される場合(致死ダメージを受けていて、なおかつ接死を持つ発生源からのダメージを受けている等)、族霊鎧はそのすべてを置換し、クリーチャーを助ける。
* 呪文や能力(《次元の浄化》等)が族霊鎧を持つオーラとそれにエンチャントされているパーマネントの両方を同時に破壊する場合、族霊鎧の効果はエンチャントされているパーマネントを破壊から救う。代わりに、その呪文や能力はそのオーラを2つの異なる方法で同時に破壊しようとするが、その結果は1回破壊することと同じである。
* 族霊鎧の効果は再生ではない。族霊鎧の効果が適用されても、エンチャントされているパーマネントはタップされず、戦闘から取り除かれることも無い。エンチャントされているパーマネントが再生できない効果(《血の復讐》等)は、族霊鎧の効果が適用されることを防がない。
* 族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているパーマネントをあなたがコントロールしている状態で、そのエンチャントされているパーマネントが再生の盾を得たとする。次にそれが破壊される時点で、あなたは再生効果か族霊鎧効果のどちらを適用するかを選ぶ。もう一方の効果は使われずに残り、そのパーマネントが再び破壊される場合に適用される。
* 族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているパーマネントをあなたがコントロールしている状態で、そのオーラが再生の盾を得たとする。次にエンチャントされているパーマネントが破壊される場合、代わりにオーラが破壊される――しかしそれは再生し、結果として何も破壊されない。同様に、何らかの理由でそのオーラが破壊されない場合、エンチャントされているパーマネントも実質的に破壊されなくなる。
* 呪文や能力が族霊鎧を持つオーラにエンチャントされているパーマネントを「破壊する」場合、代わりにその呪文や能力はそのオーラーを破壊する。(これは《霊体の正義》等のカードに関連してくる。) 族霊鎧はオーラを破壊しない。そうではなく、それは呪文や能力の効果を変更するのである。一方で、呪文や能力により族霊鎧を持つオーラがエンチャントされているクリーチャーに致死ダメージが与えられる場合、そのオーラを破壊するのは致死ダメージに関するゲームのルールである。その呪文や能力ではない。
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*** テーマ:点数で見たマナ・コスト ***
このセットのカードのいくつかは、カードやパーマネントの点数で見たマナ・コストを参照する。
《有害な前兆》
{4}{B}{B}{B}
エンチャント
あなたの終了ステップの開始時に、あなたはあなたのライブラリーの一番上のカードを公開してもよい。そうした場合、各対戦相手はそれぞれそのカードの点数で見たマナ・コストに等しい点数のライフを失う。
* 戦場に無いカードの点数で見たマナ・コストは、純粋にカードの右上に書かれているマナ・シンボルにより決定される。点数で見たマナ・コストとは、マナ・コストの色を無視したマナの総点数である。例えば、マナ・コストが{3}{U}{U}のカードの点数で見たマナ・コストは5である。
* パーマネントの点数で見たマナ・コストも同様に決定されるが、それが何かをコピーしている場合は別である。その場合、それの点数で見たマナ・コストは、それがコピーしているものの点数で見たマナ・コストである。いずれの場合でも、パーマネントが呪文として唱えられた際の代替コストや追加コスト(キッカー等)は無視する。
* パーマネントのマナ・コストが{X}を含んでいる場合、Xは0とみなす。これは、そのカードが戦場やスタック以外にある場合も同様である。点数で見たマナ・コストを決定する際にXの値が含まれるのは、それがスタック上で呪文である場合のみである。
* カードの右上にマナ・シンボルの無いカードやパーマネント(例えば、土地や他のものをコピーしていないトークン等)の点数で見たマナ・コストは0である。
とりあえず族霊鎧の挙動に注意が必要だってことは判りました。
ゆっくり読んで日曜に備えようかと思います。
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